気になる目の上のたるみに効く眼瞼下垂手術とはどんな方法?
まぶた(目の上)のたるみ治療“眼瞼下垂手術”って?
上まぶたのたるみで、目が開きにくくなっている状態のことを、眼瞼下垂といいます。
眼瞼下垂に適用される一般的な手術が「挙筋短縮術」や「挙筋前転術」です。
挙筋短縮法とは、皮膚を切開して皮下組織を剥離し、下垂の程度に合わせて筋肉を縫い縮める方法です。
挙筋前転術は、のびたり緩んだりしている挙筋腱膜を瞼板に再固定する手術法で、眼瞼挙筋や挙筋腱膜を切除せず付随する筋肉も傷つけません。信州大学の松尾教授が提唱した術式なので「松尾式」と呼ばれることもあります。
いずれもまぶたを切開する方法ですが、最近では切らない眼瞼下垂手術も取り入れられるようになりました。クリニックによって術式は異なりますが、上瞼に極小さい切開を行い、皮下剥離を行わない方法が一般的でしょう。皮膚を切らずに済むため、術後の腫れもほとんどありません。軽度の場合は、糸で留めるだけの埋没法が適用されることもあります。
眼瞼下垂の場合、上方の視界が狭くなる、頭痛や腰痛が慢性的になるなど、生活に支障が出る可能性があるため、ドクターの診断により病としての眼瞼下垂だと判断されると、健康保険が適用されることがあります。ちなみに自由診療では両目の治療で約50万円、保険診療では約5万円と10倍近く違いますから、是非知っておきたいところ。
まぶたを引き上げる筋力(眼瞼挙筋)が弱まり、中途半端な目の状態になってしまう状態のことです。目を開きにくくなるので、周囲の人からはぼんやりとした印象や目つきが悪いといった顔の印象でみられることが多いです。 また、眼瞼下垂になってしまうと眼瞼挙筋が機能せず、その分目の周囲の筋肉に負担をかけてしまいます。おでこにしわができたり、慢性的な眼精疲労や肩こり、頭痛の症状が出てくることもあります。
先天性の場合がありますが、後天性の場合がほとんどです。 先天性の場合は、遺伝によるものや筋肉、神経不全が挙げられます。 後天性の場合は、加齢による筋力低下、スマホやパソコンを見る時間の長さやアレルギー疾患が挙がります。
価格相場 |
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自由診療では両目の治療で約50万円、保険診療では約5万円が相場です。 |
ダウンタイム |
挙筋短縮術は比較的腫れやすく、2週間程度腫れや内出血が続きます。切らない施術の場合は、クリニックの術式にもよりますが1週間程度が平均的です。 |
痛み |
手術中は局所麻酔や静脈麻酔を使用するので痛みを感じませんが、抜糸をする1週間後くらいまでは痛みを感じる可能性があります。 |
効果の持続 |
一度施術を受ければ効果は半永久的ですが、老化によりたるみが生じ挙筋腱膜が伸びてくることはあります。切開を行わない方法ですと、さらに持続効果は短くなるでしょう。 |
安全性 |
挙筋短縮法は眼瞼挙筋を傷つけるため付随しているミュラー筋を刺激する可能性があるため、ミュラー筋を傷つけない挙筋前転法の方が安全性の高い手術だといわれています。 |
注意点 |
技術の高いドクターと低いドクターとでは仕上がりの美しさ、効果の持続、ダウンタイムの短さに大きな差が生まれます。クリニック、ドクター選びは慎重に。 |
眼瞼下垂手術のメリット・デメリットは下記の通りです。
メリット |
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眼瞼下垂手術は筋肉のゆるみにより厚ぼったく垂れ下がっているまぶたをスッキリさせるために行う施術です。まぶたのたるみはもちろん、重たいまぶたを解消できるため、目が大きく開いて視界が良くなり若々しく健康的に見られるようになります。
また、眼瞼下垂によってまぶたにたるみのある方の中には、おでこのシワや頭痛、肩こりなどを引き起こしている方も多め。眼瞼下垂の手術ではこれらの症状を一気に解消できると言われています。 さらに眼瞼下垂手術は健康保険が適用される施術のため、眼瞼下垂が認められれば1割もしくは3割負担で施術を受けられるというメリットがあります。
デメリット |
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上まぶたの皮膚を切開して縫合を行う手術のため、抜糸するまでの1週間程度は施術箇所に糸がついており、強い腫れが出るのがデメリットです。手術直後から手術翌日にかけての約1日が腫れのピークで、その後少しずつ腫れは引いていきます。
内出血が生じる場合もあり、軽ければ抜糸を行う時にはほぼ消えていますが、強く出てしまうと消えるまでに2週間ほどを要することも。日にちを空けて片目ずつ手術を行う場合、仕上がりに左右差が出やすいのもネックです。 目もとはその日の体重や体調などで微妙に変化するもの。不必要なたるみで左右差を出さないためにも、両目同時の手術をおすすめします。
眼瞼下垂手術がおすすめの人は下記の通りです。
まぶたのたるみを取る施術には、眼瞼下垂手術以外に様々な施術法があります。それぞれの施術について眼瞼下垂との違いを見てみましょう。
レーザーを使ってまぶたのたるみを取る施術がサーマクールアイです。ラジオ波の力を利用して肌の内側に熱を与え、コラーゲン生成を促進させて肌のたるみを解消していきます。
眼瞼下垂手術よりもダウンタイムが少なく、数ある目の下のたるみ取り手術の中でも受けやすいのがメリット。しかし、皮膚を切除する方法ではないため、たるみに対する効果は眼瞼下垂よりもやや弱めです。
加齢とともに二重ラインや目元の皮膚がたるんでしまった人におすすめの施術です。眉の下ギリギリにメスを入れてたるんだ皮膚を引き上げていく施術で、腫れや傷が目立たないのが特徴。生まれ持った目の形が変わることがないため、整形だとわからない自然な形に整えたい方にピッタリです。また二重ラインに傷を作らないので、自然な目元を作れます。
特に、中~重度のたるみや厚い皮膚の方に向いていますが、目尻や鼻にしわができてしまう可能性もあるので注意。まぶたのたるみによって眉下切開と眼瞼下垂術のどちらが最適か分かれると言われているので、施術を考えている人はクリニックに相談してみると良いでしょう。
眼瞼下垂手術は、2種類の方法に分けられます。皮膚がたるんでいる場合の手術とまぶたの筋肉が弛んでいる場合の手術の2パターンです。
眼瞼下垂症は、症状なのでほかの施術と異なり健康保険が適用されます。ただ、眼瞼下垂の症状であると診断されない限り眼瞼下垂手術を受けることはできませんので注意してください。
上まぶたのたるみで程度が重いものに関しては、 眉毛下切開や上眼瞼脱脂が対応します。
目の下のたるみで程度が重いものに関しては、 下眼瞼脱脂やハムラ法などで切開施術が対応します。
目元のたるみやしわの状況によっては、PRP皮膚再生療法という治療が検討材料に入ってきます。
自分にどの施術が適しているかどうかは、医師の技術レベルや治療予算によっても変わってきますのでカウンセリング時間を十分に設ける必要があります。
下記に、まぶたのたるみの種類をピックアップします。種類別に適した施術法をご紹介していきますので、ご確認ください。
軽度のたるみや薄い皮膚 |
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中度から重度のたるみや厚い皮膚 |
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重度のたるみ |
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加齢による眼瞼下垂 |
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まぶたが先天的に落ち込んでいる眼瞼下垂については、手術によって治療をすることができます。今回は、眼瞼下垂手術の失敗について詳しく紹介します。
眼瞼下垂手術の失敗例としてもっとも多いものは、左右の目で差がついてしまうということです。左右差がつくと、目を自然に開けた時に左右の目の開き具合が変わっているので、片目だけが半目になっているような、バランスの取れていない表情になってしまいます。
強い印象、もしくは眠そうな目つきになってしまうという例もあります。上まぶたが伸びたままであると眠そうな印象となりますが、反対に過矯正によって目が挙がりすぎると、強い目つきとなるため表情が自然ではなくなってしまいます。
左右差が出ている場合には、不自然な方の目について修正を行います。眼瞼下垂の手術には、上まぶたが伸びている場合には皮膚の一部を切除し、まぶたの筋肉が弱っている場合は眼瞼挙筋を短くする手術を施します。
眼瞼下垂の効果が現れておらず、眠そうな表情になっているケースについては、再治療で皮膚もしくは眼瞼挙筋を短くする手術を施します。
目が強い印象になっている(過矯正)場合は、癒着の程度などを見ながら慎重に矯正を施していきます。過矯正といっても一人一人の状態は異なり、両目なのか片目なのか、どの程度過矯正になってしまったかなど、細かな違いが現れています。
まずは医師に相談のうえ、再治療に応じてもらえるかどうかを話し合い、失敗のないように修正治療の計画を考えていく必要があります。
切らずに固定する手術法を受けました。人生初めての手術だったので不安でしたが、先生もとても熱心に説明をしてくれ、どの程度挙筋するかという相談にも丁寧にのってくれたので、最後は安心して任せることができました。術後の強烈な腫れにはヒヤヒヤしましたが、腫れや痛みが引き、赤みも引いた後は自然な目元になれ、とても嬉しいです。
埋没式で有名なクリニックで治療を受けました。来院してからトータル40分くらいで手術終了。真剣に悩み、かなり覚悟して受けたのですが、あまりにあっさり終わったので肩すかしでした(笑)。治療中の痛みはほとんどなく、腫れは3日程度で引きました。どれくらい効果がもつかはこれから分かりませんが、今のところパッチリとした目になって感激してます!
保険適用で眼瞼下垂の治療を受けましたが、医師の技量不足なのか、左右の目で開きに差が出てしまいました。再治療を希望し、もう一度自然な目元にしてもらうことになったのですが、たるみの出ている部分は切開をして皮膚を取り除いてもらい、たるんでいない方の目はそのままになりました。前ほどアンバランスな感じはありませんが、二重のラインにもおかしなところが見つかったので、そちらの再治療も検討しています。
私はもともとまぶたが厚くて腫れぼったく、眼瞼下垂でまぶたの重みが取れると聞いて、早速治療を受けました。しかし最初の手術ではまったくたるみが取れず、厚ぼったいまま。仕方がないので別のクリニックに行って再治療を受けることになりました。二度目はしっかりとまぶたの筋肉を矯正してもらったので、目がパッチリになり、理想通りの表情に仕上がりました。
眼瞼下垂手術は、眼瞼下垂症であるという方にはおすすめの施術法です。
さらには、他の施術とは異なり、健康保険も適用されるので症状が出ている方で施術を検討しているならば、この施術を受けるべきでしょう。
ただ、まぶたのたるみの施術法は、眼瞼下垂手術以外にも多数あります。カウンセリング時までに、施術についての知識を頭に入れておくことが医師とのコミュニケーションがスムーズになる助けになります。
ですので、ほかの施術法のことについても詳しく知りたい!という方は下部にある、まぶたのたるみ整形法辞典 関連ページから各ページの確認をしていただければと思います。