ほうれい線を改善するには、お肌に不足してしまった水分や栄養分を補ってあげることも大切です。それには、毎日のスキンケアを利用しない手はありません。ほうれい線改善に良い効果があるとされる化粧品を使って、ほうれい線を薄くする対策の一つとしましょう。
ほうれい線の改善にはどんな成分が効果的?
ほうれい線の改善には、「お肌の乾燥とたるみ」の改善が欠かせません。その対策に有効とされている潤い成分でもっとも代表的な成分と言えば、コラーゲン、ヒアルロン酸、セラミド。近年では、その他にもビタミンC誘導体のAPPSやプラセンタ、フラーレンなど、様々な美容成分が発表されています。ですが、これらの成分を届けなくてはいけないのは、肌の土台である真皮層。つまり、そこまで届く浸透性があるかどうか、または肌内部でコラーゲンやヒアルロン酸を産出させるように働く作用があるかどうかが、化粧品選びのポイントとも言えます。例えばプラセンタなどは、体内でコラーゲンの生成を促す効果があります。
また、化粧品の成分の中には避けたい成分というのもあります。特に「合成ポリマー」は要注意。合成ポリマーとは、主に石油などを原料にした合成樹脂や合成セルロース、合成ゴムなどを、たくさんつなぎ合わせて高分子化した物。代表的なものに、流動パラフィン、カルボマー、ジメチコンなどが挙げられますが、こうした合成ポリマーには水分を吸収して保持する機能があるため、化粧品だけでなく、赤ちゃんの紙おむつや生理用品などにも使用されています。直接的な毒性はないのですが、しかし強力なコーティング力があるため、強いクレンジング剤でしっかり洗顔しないと落ちにくい成分であることが問題。落としきれずに肌に残ってしまった合成ポリマーが、あとあとでお肌に悪影響を及ぼすとされています。
スキンケアグッズを選ぶ際には、こうした成分にまで気を配ることで、肌の乾燥とたるみに効果的な対策をすることができるでしょう。
スキンケアで注意するポイントは?
ほうれい線対策におけるスキンケア(…に限らずですが)では、何よりも保湿が重要となります。洗顔後には、すぐに化粧水でたっぷりと水分を補給し、その後クリームや乳液で補給した水分が逃げないようにふたをしてあげるのが、保湿ケアの基本。ですが、そのお手入れにいくら高価な化粧品を使っていても、効果があまり得られない場合もあるのです。まず気をつけたいのが、「やりすぎ」。ほうれい線を改善したいからといって、化粧品に頼りすぎてあれもこれもと肌につけすぎてしまうと、かえって肌の負担となり、トラブルを起こしやすくなってしまいます。残念ながら、化粧品だけでほうれい線を完全に消すことはできません。ですので、あまり化粧品に依存しすぎることはせず、自分の肌質に合った化粧品でシンプルなスキンケアを心がけた方が、ほうれい線対策には有効となります。
まずは洗顔から見直してみて
メイクなど顔の汚れを落とそうと、ゴシゴシと洗顔していませんか?もしそうであれば、ほうれい線改善のためにも今すぐ洗顔法を見直しましょう。肌をゴシゴシとこするように洗顔すると、肌のバリア機能を果たしている角質層を傷つけ、汚ればかりか肌に必要な水分や油分まで洗い落としてしまいます。そうなると肌自身が保湿力を失い、乾燥がより進んでいってしまうのです。また、こうした皮膚への強い刺激を続けると、脂肪層を真皮層と骨にしっかり繋ぎ止めている繊維細胞を緩ませ、たるみを起こしやすくしてしまう可能性もあります。
メイクオフのクレンジングも洗顔も、優しくおこなうのが重要ポイント。泡洗顔を心がけるなど、肌に刺激を与えないように気をつけてください。洗顔後は、蒸しタオルであたためてからスキンケアをおこなうとより効果的な保湿が叶います。
ほうれい線の改善にはどんな成分が効果的?
ほうれい線を改善するには、肌にうるおいを与え、保水力を高めることが何より大切です。そのために有効なのが、保湿効果にすぐれた成分を含んだ化粧品を使うこと。ほうれい線の改善に効果が期待できる成分は、以下のものが代表的です。
【セラミド】セラミドは角質細胞間に存在する細胞間脂質の40~50%を占め、肌の保湿に重要な役割を果たす成分です。セラミドはいくつかの種類に分けられますが、なかでも「ヒト型セラミド」は人間の角質層に存在するセラミドと同様の化学構造を持つと言われています。親和性が高いため肌になじみやすく、肌の土台となる真皮層まで届く浸透力が魅力です。
【アルジルリン】アルジルリンは表情筋に働きかけ、筋肉の収縮をおさえる作用がある成分です。クリニックで行われるボトックス注射と仕組みは同じですが、作用はボトックスよりも抑えられています。肌に対する負担が少ないため、日常的なたるみケアに役立つでしょう。ほうれい線が深い場合は、このアルジルリンが含まれる化粧品を試してみてください。
【アスタキサンチン】アスタキサンチンは抗酸化力が高く、アンチエイジングにおすすめの成分です。美肌効果で知られるコラーゲンやエラスチンの生成を促す働きもあると言われています。
【コラーゲンとエラスチン】コラーゲンは肌の弾力とハリを保つ成分です。エラスチンはコラーゲンを束ねる働きがあります。たるみやほうれい線はこれらが加齢に伴って不足することで起こるため、外部から補うことでほうれい線の予防と改善効果が期待できます。浸透しやすいよう、ナノ化されているものがおすすめです。
スキンケアで注意するポイントは?
乾燥はあらゆる肌トラブルを招く美肌の大敵です。もちろんほうれい線の改善にも、保湿ケアは欠かせません。
洗顔後や風呂上がりは水分が蒸発しやすい状態です。すぐに化粧水と保湿美容液や保湿クリームを使うようにしましょう。美容液やクリームは保湿成分の配合濃度が高いものを選びましょう。安すぎる化粧品は、成分がほとんど配合されていない場合もあります。高ければ高いほどいい、というわけではありませんが、成分表示は必ずチェックしてください。
ほうれい線を改善するマッサージなども有効です。ただし、コラーゲンやエラスチンは壊れやすく、外部からの刺激で簡単に切れてしまいます。逆にほうれい線を濃くしてしまいかねないため、気持ちがいいからと強い力でマッサージを行うのは絶対にやめましょう。また、パッティングで血行をよくするのは肌にもいい影響を与えますが、力を入れすぎると、やはりコラーゲンやエラスチンは簡単に壊れてしまいます。顔の毛細血管や筋肉にも負担になりますので、マッサージやパッティングは力を入れ過ぎないようにやさしく行いましょう。
残念ながら、自分で行うスキンケアだけでほうれい線をキレイに消すことはできません。しかし、正しいスキンケアを行うことで、ほうれい線を悪化させないことはできるはずです。そのためには毎日のスキンケアを怠らないことが大切。積み重ねで肌は変わっていきますので、できるだけ早めの対策をおすすめします。
まずは洗顔から見直してみて
洗顔は毎日行うもので、スキンケアの基本中の基本です。洗顔の方法が適切でなければ、どんなに保湿成分が配合された美容液を使っても効果がありません。しかし、自分では無自覚でも意外と洗顔方法が間違っているという人も。正しい洗顔のポイントをおさらいしてみましょう。
洗顔で注意したいのは強くこすらないことです。ゴシゴシとこすってしまうと肌を守っているバリアを壊し、本来必要だったはずの水分や油分まで、根こそぎ洗い落としてしまいます。これが乾燥を引き起こし、しわやたるみをつくってしまうのです。こすらずとも汚れや皮脂を落とせます。ネットなどを使いきめ細やかな泡を作って、泡ですべらすように洗顔をしましょう。特に目元や口元はデリケートなため、力を入れすぎないように注意してください。負担をかけないよう、洗顔の時間は1分程度までに抑えることも重要です。
また、熱い温度のシャワーなどで洗顔をすると乾燥を引き起こすだけでなく、たるみも引きおこし、ほうれい線の原因になります。洗顔はぬるめのお湯で、シャワーで洗い流すのは避けるようにしましょう。
洗顔クリームなどの洗顔料にも要注意。洗浄力の強いものは肌への刺激が強く、肌を乾燥させてしまいます。洗顔後に乾燥が気になる場合は、洗顔料を見直してみるといいでしょう。
メイクでほうれい線を隠すコツ
ほうれい線はメイクで隠すことも可能です。ただし、浅いほうれい線と深いほうれい線ではポイントが異なります。それぞれ適した方法を使ってください。順を追ってみていきましょう。
【メイク前】メイク前は肌の乾燥を防ぐケアが大切です。特に浅いほうれい線は乾燥させないことが重要なので、化粧水、美容液もしくは乳液で肌をうるおしてからメイクをしましょう。
【下地】下地はほうれい線やしわによる凹凸をなめらかにして、ファンデーションをなじみやすくする働きがあります。深いほうれい線がある人は、メイクのノリをよくするためにも必ず下地を使いましょう。また、浅いほうれい線を防ぐために紫外線カットのタイプがおすすめです。
【コンシーラー】
コンシーラーで深いほうれい線を隠そうとして、たくさんつけるのはNGです。少量を肌にのせ、薬指でたたくようになじませます。
ファンデーションもコンシーラーと同様、ベタ塗りをしないで肌に乗せてスポンジでトントンとたたくようになじませます。特に深いほうれい線は厚塗りするとしわに入り込んでしまうので厚塗りはしないようにしましょう。
【メイク直し】メイク直しでファンデーションを塗り重ねてしまうと厚塗りになり、ほうれい線が目立ってしまいます。まずはティッシュなどで気になる部分のファンデーションを取り除き、スポンジでたたき込むように塗ってください。
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