目元や口元がたるんで老けたり疲れたりして見えたり、頬や顎のフェイスラインがぼやけて太ってみえたりしてしまう、憎き顔のたるみ。そもそも顔がたるむ原因は何なのでしょうか?最適な改善策を講じるためにも、まずは原因を考えましょう。加齢だけが理由ではなく、意外にも普段何気なく行っていることがたるみを引き起こしている場合も!?
たるみを招く、『外的要因』『内的要因』
顔のたるみの原因には、大きく分けて「内的な要因」と「外的な要因」の2つが考えられます。
- ■内的な要因
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- 【加齢】
- 加齢による体内の機能低下で、肌を構成するコラーゲン線維やエラスチンが徐々に生成されなくなって減少していき、肌が老化していきます。
- 【活性酸素】
- 人の身体は酸素を吸い込むと体内で「活性酸素」に変化しますが、活性酸素は細胞を酸化させ、美肌を構成する3大要素である、コラーゲン線維、エラスチン、ヒアルロン酸を生成する線維芽細胞にダメージを与えます。「活性酸素」はウイルスなどから体を守る必要な物質でもあるのですが、体を守るのと引き換えに、体は老化していってしまうのです。
- ■外的な要因
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- 【紫外線(UVA)】
- 顔のたるみ以外にも、しわやしみなどを引き起こす原因となっている美肌の大敵が、紫外線です。
紫外線は波長の長さによりUVA(紫外線A波)、UVB(紫外線B波)、UVC(紫外線C波)に分けられますが、肌老化の一番の原因になっているのがUVAです。雲もガラスも通過して真皮層にも達し、肌内部のコラーゲンやエラスチンなどを破壊してしまうのです。 - 【乾燥】
- こちらも美肌の大敵。湿度の低下や気温の低下などから肌が乾燥すると、肌の水分量が低下して新陳代謝が乱れ、肌の若々しさが失われてしまいます。
- 【ストレス】
- 外部からストレスを受けることによって、ストレスホルモンが分泌されて肌のターンオーバーが乱れます。肌のバリア機能も低下し、肌機能自体が低下してくるので肌荒れやたるみを引き起こします。
たるみの“3大原因”はこれだ!
上記では顔のたるみを引き起こす要因をご紹介しましたが、中でも加齢による肌の機能低下を詳しく見ていきましょう。加齢によってたるんでしまう原因は、さらに大きく3つに分けられます。
- 【コラーゲンとエラスチンの減少】
- 皮膚は表面から順に「表皮・真皮・皮下組織」に分けられますが、真皮層に存在するコラーゲンやエラスチンが、肌のハリや弾力を保っています。しかし体内でつくられるこれらの成分量は、10代後半から30代前半がピーク。年を重ねるにつれて減少し、肌のハリと弾力が失われていきます。
- 【筋肉の衰え】
- 若い頃にはハリのある筋肉も、加齢とともに普段使わない部分から少しずつ衰え働きが低下してきます。顔の筋肉は骨ではなく皮膚に直接ついているため動きがダイレクトに表情に現れるのですが、筋力が低下していくとその上に位置する皮膚や皮下脂肪を支えきれなくなりたるみが発生するようになります。
- 【皮下脂肪の肥大】
- 皮下組織の大部分を占めるのが、皮下脂肪です。皮下脂肪は本来エネルギー貯蔵や保温など大事な働きをしていますが、加齢にともない代謝機能が衰えていくと肥大化していきます。それが重力に耐えられなくなって垂れ下がってきます。
たるみが出来てしまう悪い習慣をチェック!
顔のたるみは、普段何気なく行っている生活習慣から発生することも多々あります。これらの行為を行っていないかチェックしてみましょう。
- 【喫煙】
- タバコは皮膚の働きを衰えさせるもの。血行を阻害して皮膚に栄養や酸素が運ばれにくくなるだけでなく、体内に大量の活性酸素を発生させ、美肌をつくりだしているビタミンCを破壊してしまいます。
- 【頬杖】
- コラーゲンやエラスチンなどが紫外線や加齢で失われている場合は特に、片側の頬で頬杖をつくクセがある方はたるみやすくなります。皮膚が伸ばされてしまい、皮膚自体がたるんでくるのです。
- 【ポニーテール】
- 毎日ポニーテールをしている方は注意。結んでいる時は、頬が上方に引っ張られたるみが改善されているように見えますが、毎日続けていると皮膚が伸ばされたまま戻らなくなり、たるみが進行します。
- 【横向きで寝る】
- 横を向いて寝ると、頭部の重さが片側の頬に夜じゅうかかることになり、皮膚がひっぱられます。骨格もゆがむことから、たるみが起こり左右差も現れてしまいます。
- 【無表情】
- パソコンばかりに向かっている生活、あまり人に会わないような生活を続けていると無表情の時間が長くなります。中にはシワが出来るから、とあえて顔をあまり動かさないようにしている人もいるそうですが、それは逆効果。顔のたるみの原因のひとつに筋力の衰えがあり、表情筋を使っていないと筋力が衰えやすくなり、たるみが進行します。